8/22/2009

お施餓鬼

「お施餓鬼に行ってくる」と
義母さんはすぐ裏手にある菩提寺へと出かけていった。

「あんたらも行ってきなさい」
おばあちゃんにそう言われたものだから、
そこの敷地内にあるお墓参りもかねて
足を運んでみた。



このお施餓鬼とやら、
年忌法要やお彼岸くらいしか菩提寺さんと縁のない我が家では、
これまで聞いたこともない行事だった。

しかるに無縁仏の供養のようだった。

この行事の為に、
地域に住む檀家さんたちが一斉に集まって
お坊さんの読経に耳を傾け
祈っている姿に新鮮な驚きを覚えた。

お寺の入り口では、
地域の子供達が灯籠を売っていて
お施餓鬼に参加した檀家さん達が
その最後に、それらを買い求め
お寺の前の川に設置されたスロープから川へ降り
各々灯籠を流して供養を締めくくっていた。


ニュースとかでは見たことある光景なんだけど、
実際に目の前で見たのは初めて。


こういう風習がきちんと残っている地域に
憧れと嫉妬のようなものを感じた。


この行事があったため、
他の身内の人らも結構集まっていて
思いもよらないかたちで
お披露目的なことになり
ちょっと気恥ずかしかった。

でも、自分に一つ田舎が出来たみたいで
なんだか嬉しい。

これからも年に1回は来れるといいな。






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