車輛には、
僕の他ほとんど人はおらず
いつもの人混みがまるで遠い日の思い出のようです。
外の景色を見るということもなく
ただひたすらに
ガタンゴトンとリズムのよいレールと車輪の
鳴らす音に頭の中を支配されながら
じっと座っていると
なんだか急にこのまま見ず知らずの場所へ運ばれていくのではないかと言う
よくわからない不安に駆られました。
視界の外で通り過ぎる街の明かりが
ことさらに僕をまだ見ぬ異界へ連れてきたかのような
哀愁の漂う色をして僕の中に入ってきます。
乗り物に乗ったり、トンネルを抜けるという行動が
どこかここではないどこかへ通じてるんだと思うことがあります。
5/05/2007
行き先
Subscribe to:
コメントの投稿 (Atom)
0 Comments:
Post a Comment