3/17/2007

漢字だらけの手紙

去年の夏の終わり。
買い物の疲れを癒すべく、
僕らは日本でも珍しい「哈根达斯」(ハーゲンダッツ)に入ったのだった。

めちゃめちゃ甘い物が好きというわけではないけど
日本ではあまり行かないような場所だし
なんだかテンション上がりまくりでメニューを見たのでした。

「何ちゃらパフェ」みたいなのが
複数のページにわたって色とりどり掲載されていた。
見るからに甘そうです。

しばらくして店員の子がオーダーを取りにきてくれた。

外資系だからなのだろうか?
それとも高級店だからなのだろうか?(両方かもね)
その子は,明らかに外にいるあの人々とは一線を画している。
なんていうか、所作に柔らかさがある。

もうビックリ。
で、あまりにも気に入ったのでこの子に決めてもらうことにした。
店員「何になさいますか?」
ぼく「この中であなたが一番好きなメニューはどれですか?」
店員「え!?そーですねぇ・・・これですね(ページをめくって教えてくれる)」
ぼく「じゃあ、それとあとは・・・これをください(初めから決めてたやつ)」
店員「(さわやかに微笑んで)かしこまりました」

絶対に食べきれないだろうと思われるパフェを勢い余って個も頼んじゃうおつむの溶けた僕。

それから、やんややんや食べて一段落すると
またさっきの子がやってきた。
何やらアンケートに答えてほしいらしい。
適当に書いて渡すと喜んでそれを受け取っていった。
そして、そのあと戻ってきたその子から「This is for you」と
小箱をもらった。アンケートのお返しみたい。
そこには、アイスの形をしたストラップが入っていた。

舞い上がった僕はあまりにもそのサービスが嬉しくて
何かお返しを,と考えた。
でも、そんなものあるわけもなくしかたなく選んだのは「名刺」。
そこに連絡先もきちんと書いて「ありがとう」と渡して店を出たのです。

次の日,車で移動中の僕の携帯に聞き慣れぬ音がー。
おもむろに携帯を開けるとメールのマーク。
いつものスパムかと思いきやなんと、その主は昨日の子じゃないの!

もう、何がなんだか分かりません。

と、そんなこんなで中国滞在中に出会ったその子と
今でも不定期にメールをやり取りしています。

いつも僕の忙しさを心配してくれるこの子からの手紙は
本当に心をほぐしてくれます。元気をもらえます。

部署が変わって中国に行く用事がなくなった僕は
今となってはこのメールだけが僕と中国をつないでくれるクモの糸のような物。

はやいもので今週ももう終わりか,ため息まじりでパソコンを閉じようとしたその時
新着メールの着信音。
また仕事のメールかと思い画面を見ると
そこには1ヶ月ぶりになるその子からのメール。

「!」甘くみずみずしいものが体に広がって
来週もがんばろっと。
そう自然に思うのでした。

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