5/28/2008

見返り

夕食後、「CAFE BERBERE」へ向かうと

入り口で暇そうにしていたモハメッドが
こちらに気付き、まんべんの笑顔で迎えてくれた。

ソファに座り、しばらくして出てきたミントティーをすする。
ここのミントティーは結構熱くて
別のグラスに都度注ぎながらちびちび飲む。

モハメッドが、ノートとペンを持って隣に座ってきた。
何でも、これからシーズンに向けてやってくる 多くの日本人獲得のために
日本語の勉強をしたいらしい。
おそらく、こういう機会に変な日本語を教える人がいるから
旅先で、変なギャグとか言う客引きがいるんだろうなと思った。

ちなみに、フェズではなぜかみんな「ドラゴンアッシュ」て言ってるのを耳にした。
今更なぜ…それ言えば食いつくとでも思ってんのかな?

基本的な挨拶とお客さんの呼び方を教えつつも
日本語しゃべっても日本人は逆に警戒するからね、と釘を刺す。

で、その次はノートに日本語で紹介文を書いてほしいとのこと。
今のところ、モハメッドには気に障るようなことされてないし
気さくでいい奴に見受けたので ごくごく普通に紹介文を書いて渡す。
これを見せて、日本人にきてもらうんだと張り切っていたけど
大体こういうのって逆効果なんだよね。

そんなことをしつつ時間をすごしていたら
翌朝モハメッドの家族と一緒にランチでもしないかとのお誘い。
「ごめん、明日の朝にはカサブランカ行くんだよー」と伝えるとても残念がる。
しかし、しばらくそっからまたいろいろ話してたら 「今からこれるかい?」と改めてのお誘い。
何でも、まだ小さな子供がいるみたいでぜひ見せたいそう。
赤ちゃんかぁ、見てみたいなーと思いうなずき、店の近くの彼の家へ。

この家の通りがめちゃんこ狭かった!
これが、人がやっとすれ違うことのできる本当のメディナかと変に関心。

玄関を入り階段を上がっていくと上のほうから赤ちゃんの鳴き声が。

そして、いよいよ待望のご対面!
うわぁ、本当に生まれて間もない(たぶん、2ヶ月くらい?)赤ちゃん!
それと奥のほうで寝てる子はまだ歩くのも見てて心配になりそうなくらいの子!

あぁ、超可愛い。

僕らが来た音で、寝てた上の子(マリアンヌ)が起きてきた。
なぜか、ムスリムなはずのモハメッドとワインをちびちびやりながらマリアンヌと遊ぶ。
中国人の子供の可愛がり方もすごいけど
負けず劣らずモハメッドの子供への接し方は愛に溢れていた。
いいねー、こういう家族の光景ってこっちも嬉しくなってくる。

あらかたお邪魔した後、遅くなるのもと思い家を出てくる。
いやー、民家久しぶりに行ったけど やっぱりいいねーと感慨に浸る。

店の前まで送ってくれたモハメッドとの最後の別れ際、

「楽しかったかい?」との言葉に
「もちろん!」と答え、後日写真送るねーとか言いながら歩き出そうとすると
アラビア語でなんか言い出した。
「?、何?」と聞き返すと英語で「なにか日本のものをくれないか」と。
うーん、楽しかっただろ?と だから何かくれってのは繋がらんだろ。

ジラーリも、MIXしたCDあげるから代わりに日本のものをくれないかと言ってたっけ。
夕食のときにも会って、そんな事言ってたけど
結局あれから会ってないからもらってないなw

ま、こちらから渡すものがないんだけど・・・

なんて言うか、
もちろん、それなりに楽しませてもらったんだから
別に構わないっちゃ構わないっていうのはあるよ。


でもさ、向こうの口からそれを求められると異様に興醒めするよね。


何?最初からじゃあそれが目的で色々してくれたの?って。
なんかさ、善意ってそういうのじゃないじゃん?と思うんです。


BOSSさんもTendelyで歌ってたけど、見返りを求めずに与えることだと思うんだよね。

疑いたくはないけど、
そういうのにあんなに可愛い子供たちが利用されたとしたら
なんだかとっても悲しい。



もしかしたら、そういうのが当たり前の感覚なのかな。 何かをしたら見返りがあるって言うのが。
それにしても、子供は可愛いね☆

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